甘い夜。

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「…み。まみ。」 久しぶりに熟睡してしまっていた私の耳元に、心地よく直人さんの声が響く。 「俺、始発で帰るから、まみはゆっくりしてて。」 「私も一緒に出る!」 飛び起きて言おうとしたら低血圧で急には起き上がれなかった。 「1時間くらいしか寝れてないよ、大丈夫?」 「大丈夫。」 置いて行かれた方が寂しいし辛い。 「なお。」 昨日の会話で、私は直人さんの事をこれから「なお」と呼ぶことになっていた。 「ん?」 一睡もしていないなおの、疲れたような優しい目が笑う。 「好きになっちゃったよ。もうダメなくらいに。」 私は少しぼーっとしている頭が起きないうちに、素直な気持ちを言った。
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