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「でね、崎もん。ウチの息子がね、って崎もん聞いてる?」
「え、あ、えっと‥」
「もー大丈夫??崎もんらしくないよ??」
「だ、大丈夫ですよ!心配しないでください」
「なら良いけど‥。それでね、えいととうたがね…」
今目の前にいる僕の大好きな人には、大切な人がいる。
それは奥さんと子供。
一生かかったって越せない、人たち。
(あとどのくらい、こうしていられるかな)
チラと見ると、ニコニコ楽しそうに子供のことを話す愛しい人
(この人の幸せ、壊すわけにはいかないよな‥)
「ねぇ崎モン本当に聞いてる??」
「聞いてますよ。それで、詠斗くんどうしたんですか??」
(もう少し、嘘をついておこう。)
アナタは、知らない。
(その笑顔を僕に向けて?)
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