俺がアイドル

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アメフトボールのように大きなアーモンドアイ ぱっちり二重で通った鼻筋 上唇が薄い男らしい唇は甘く八重歯を隠している ニカッ、…なんて効果音が似合う笑顔にクラクラしてしまいそうになる、なんて 「重症だ」 「何か言ったか?」 楽屋に山ほど積んであるケータリングの飴を一つ口に放り込んだ春日がくるりとこっちを向くもんだから 「なんでもねーよ」 とはぐらかす 30年生きてんだ。誤魔化すのは下手じゃない 執拗に俺が春日を気持ち悪いと形容するのは、多分 キャラ9割の嫉妬1割だな ここ最近は特に、今まで見もしなかった奴等が春日の一言にキャアキャアと歓喜の声を上げる。腹立たしい 「なぁ春日」 「うぃ」 「お前さー…女の子に騒がれても嬉しくない、よな?」 目覚ましい人気のオードリーに伴って春日個人の外見にも注目が集まっていて…正直、ホントにホントにヤダ 「なんだそれ?」 「だからさ、お前今、カッコイイとかイケメンとか言われてんじゃん。どーなの?」
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