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「まぁこの味分からないと思うけど」
「いや、分かりますよ!」
「じゃあお前治ってんじゃん!」
なんだこの藪医者!!
ハチャメチャな破天荒な横暴な診察に春日は喉まで出掛けた台詞を飲み込んだ
後味だのなんだのまったく治療に関係ない上にちょくちょく暴言まで挟んでくる
「治ってませんってば!」
1mmも治ってないし上から目線だし…と蹴り上げるように立ち上がった椅子を元の位置に戻してからため息を漏らした
「そうかな?」
ぴらぴらと長めの袖を弄りながら自称、渋いグラサンから黒目を覗かせた
「もう…マジで他あたりますんで……」
「春日さん、春日さん。ドクターのところで治療しなさいよ」
「はぁ?」
さらさらさらっと急に診断書を書き始め可愛らしいボールペンの背中でトン、と机を叩いた
「ちょっとした遊び心なのに…。はい、春日さんね、味覚障害ということで、亜鉛の方を処方します」
「え?ちゃんと診察出来るんですね…」
心底意外そうに春日が目を見開いた
対照的に不服そうにサングラスに隠れた顔がしかめられた
「出来ますよぉ。ちょっと味な真似しただけですよ」
「はあ…」
「軽度みたいなんで、すぐ治るから…大丈夫だよ!」
素直な笑顔に春日は通院を心に決めた
(あの萌え袖……良いな…)
終
はい、患者さん春日はドクターのストーカーになることでしょう
ドクターの萌え袖とサングラスと葉巻に可愛さしか感じませんでした
実際ドクターはどれくらいのお医者様なんでしょう?
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