1回で300cal

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「若林、お前それ本気で言ってんのか?」 若林の新居に招かれて間もなく春日がいつになく眉間に皺を寄せた ズレたプライベート用の黒縁眼鏡を直して若林を真っ直ぐに見据える 「本気だよ」 対する若林も負けず劣らず眉間には皺が寄っている リビングにはテーブルに無造作に置かれた麦茶に入れてある氷の溶けて崩れた微かな音と、自由に温度を設定出来るエアコンの空調音だけが流れ 外界では猛暑の中蝉が鳴いていた 「春日でも、怒るぞ」 「上等じゃねぇかよぉ!」 バチン、と若林がテーブルを叩き ピリピリと険悪なムードが漂う中、2人の間に置かれていたのは体重計が一つ 「痩せろやテメェエエ!」 「それを言うなら若林だってふくよかになってるでしょうがっ!」 トーク番組、ツアー番組その他諸々 行く先々で名物や店の自慢料理を食べ、ロケ弁もしっかり食べていた結果が体重の増加だった 油断の肉が数字になって表れている 元々少食の若林ですら食事量と運動量の差からプロフィールに書かれているものよりやや重くなっているのだから 正直なところ春日は自身ですらあまり体重に触れたくなかった
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