俺がアイドル

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これで嬉しいとか言われたらちょっと凹むな、俺 どうしよう、お前はそんなの興味ない、よな? 「勿論、無ですよ。春日は一筋だって貴方が一番知ってるでしょう?」 「そうかぁ?」 うさんくせえ~なんて付け足したけど内心舞い上がる俺 だって何をどうしたって俺は女の子に勝てない 春日の嫁になれない。子供を産めない。養えない そんなデメリットだらけの俺の手を取ってくれた春日に、俺は何が出来る? そう考えたら俺は春日を表に上げていくしかないんだ 春日を、知らしめさせて …でもそうすると初めのマスに戻るんだよな 超矛盾 「キャアキャア言われるなら、若林に言われたい。若林にカッコイイと思われたら最高に嬉しいぞ」 「……おい」 「わっ、ちょ…調子に乗りすぎました!!」 何を勘違いしてんだバカ 「俺はお前のこと、ずっと前から好きだ。一番カッコイイと思ってる」 「う…うぃ」 「だからっ、お前も俺を一番好きになれ!」 そう言うと、いつぞやのライブの時のようにアーモンドアイを眇めて 「お前は俺のアイドルだよ」 世界一古臭くて恥ずかしい台詞をくれた 「うはは、…恥ずかしいヤツ」 「若林に言われたくないねえ」 しかめっ面になった春日の、セット前の前髪がちょっと伸びたなとか思いながら本番までの時間を逆算した 「あと15分くらいあるなぁ」 「ありますな」 「チューさせてやってもいいぞ」 「…ありがたい」 終 春日さんはカッコイイと思われてるのを悉くぶっ潰したいそうな 若林さんのためでしょうか← ライブ映像の、アドリブに対する若林さんのふひひ、って笑いがすごく好きです
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