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「――― 実家でちょっとゴタゴタしているので当分逢えない。…はっきり言っておくが俺は雅史だけを愛しているからな」
定時で仕事を終えた事のない雅史が電話に出ない事はしょっちゅうだ。
こちらもそう何度も抜け出す訳にいかないので、必然的にメッセージを残す事になる。
自動応答の留守番電話に向って話すのにも慣れてしまった。
華音との話から俺はキアラに連絡を取った。
いきなりの国際電話なのにもかかわらず、キアラは俺の声に覚えがあったらしい。
関係したのはもう3年も前のだからとっくに忘れているとばかり思っていたのだけど。
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