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群がる人だかりを避け、通り過ぎようとして、街では見かけた事のない青年に気づいた。
人だかりはその青年を囲むようにできている。
背が高かった。
髪は短くて、栗色で、明るい色だなと思ったのをミントは覚えている。
笑顔が優しくて、裏のない誠実な印象を与えた。着ている服装は高級感があった。
今思えば、とミントは思う。
何気なく見ていたら、その青年と目が合ってしまった。
ただそれだけの事。
目が合っただけ。
彼の瞳は金色だった。
日の光に反射した瞳はトパーズの宝石みたいだった。
その瞳を細めて、眩しそうにこちらを見ている。
今思えば無視して歩き出していればよかったと、ミントは少しだけ後悔していた。
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