Reportage1

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 見るからにシオンは貴族としてのオーラを持っていたし、しきたりの事も彼女らの頭から離れていないなら、ミントが貴族であるシオンを狙うとなるわけで、心外ではあるけど、心配しているのだろう。  不愉快だった。  街の者は未だにミントが魔女と呼ばれるような事をしていると思っているのも。  同じ人間だというのに、貴族と魔女とでは世間の見方が違うのも。  大体、ミントは自分から魔女と名乗った事はない。  物心ついた頃にはもう魔女として扱われていた。  魔女という決め手は、このミントが持つ金色の髪なのだそうだ。  決め手と言っても疑わしい。  なぜならミントの祖母は白髪だから。それは歳のせいなのかもしれないけど。
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