Reportage1

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 バッカじゃない――。  と、声に出したかは自分でも判然としなかったけど、さっさと立ち去ろうと思った。  歩き出した時、風に乗って声が届いた。 『興味ないよ。あんな女』  するりと耳の奥に入った。  ミントは足を踏み出したまま止まって、その意味を考えた。  興味は持たなくて結構。  "あんな女"とは蔑む言葉だ。  それは、魔女でないにしろミントという一人の女には興味ないという事。  金色の髪を持ち、小柄な体型で、肌は色白のミントという女を拒絶している――ミントにはそうとれた。  腹が立った。  非常に。  こう見えても実は、ミントは攻撃的な性格なのだ。  ちょっとだけ困らせてやろう。  そう考えた。 .
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