Reportage1

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 彼は独り言のように続ける。 「高潔な子孫を残すために子供が欲しいなんてな。本当、とんだ奴に好かれちまった」 「別に、好いてなんかない」  言ってしまってからミントは後悔した。  会話を切りたくなくて、考えもしない言葉が出てしまう。 「――魔女なんて謂われるわけだ」  そう呟いたきり、彼は黙ってしまった。  こうやって彼との距離は遠ざかってしまうんだ。  気持ちも告げられないまま、さらには誤解されたまま――。  小枝の雀が仲間と落ち合って飛んでいく。  さえずり声は聞こえるのでまだ近くにいるのかもしれない。  青空は澄んでいる。  空を眺め、ミントは思考に耽った。
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