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彼の言う高潔な子孫を残すというのは事実だ。
ミントの一族が先祖代々から慣わしている事。
けれど、好きでもない人の子供が欲しいなんて思わない。
どれだけ有能でどれだけ身分が高くても、好きでもない人に抱かれようなんて思わない。
心の底から愛せる人じゃなければ嫌だ。
それは当たり前の事だし、人なのだから、とミントは思う。
ただ、いつの時代になっても街の者は考えを改めなかった。
高潔な子孫を残す事、好きでもない相手の子を育てる事、そういったしきたりを続けるミントの一族を、街の者は白い目で見てきた。
それは忌むべき事のように――。
その謂れもあって、ミントの一族は『魔女』と呼ばれるようになってしまった。
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