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「待ってたぜ」
「この間はよくもやってくれたな」
「矢沢 拓」
「ああ!?」
――バキッ
――ゴッ
「うぅ…」
「がはっ…」
…強ぇ…
次々と華麗にガラの悪そうな連中を倒していく少年を、金髪の子供はただ驚きながら眺めていた。
そして
「ふぅ…」
と、全員倒し終わり少年は一息ついた。
「…たくっ…人違いもいい加減にしやがれ」
あからまに機嫌が悪そうに、だが少しすっきりした顔で少年は家路につこうとした。
―と、その時
「うわっ!」
足を何かにつかまれ危なく転びそうになるところを、なんとかバランスをとって回避する。
そして足元を見ると、そこには金髪の子供ががっちりと少年の足にしがみついていた。
だが、見ず知らずの子供に足にしがみつかれて少年は困惑せずにいられない。
「…なんだ?このチビ…」
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