はじめに

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三人が手の消毒をし、着替えをするためにちょっと応接間を離れた間に、狐は消えていました。 「あれ?どこいっちゃったんだろう?」 「へんね、目を覚ましてどこかに隠れちゃったんじゃはないの」 「いやさっきの様子から見て、それはないな。動けるはず無いよ」 「では、どこにいるの?」 「わからないよ」 三人で応接間の隅から隅まで探してみましたがいません。 不思議な事に、狐を寝かせておいたソファーの上にも、狐を抱き抱えていた拓真の服からも一本の毛も見つからりません。狐は完全に消えてしまったのです。
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