街格差。

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「すばるくんって‥~」 「すばるくんは‥~」 すばるくんすばるくん ってずっと質問されたけど 俺はなぜかうっとおしくならず むしろ一つ一つの質問に 真剣に答えてしまった。 自然に笑顔になれていた。 「あ、パレード終わったみたい だから俺戻りますね!」 「あ、そうなん‥。」 「すばるくん楽しかったです! また話しましょうね!!」 「う、ん。」 「それでは」 「ちょ、待ってや!!」 あれ。なんで俺引き止めたんやろか。体が勝手に‥ 「なんですか?」 「次、いつ来んねん。」 「え‥?」 「またお前と‥‥‥その、 ‥‥し、しゃ‥‥べ‥」 何言うてんねやろ、俺 喋りたいって一言やんけ。 「すばるくん。」 手を握られた。 「俺はこの街にパレードでしか 来れません。」 「んな事知っとるわ。」 「‥でも、すばるくんに 会いに来ます。」 「お前、そんなことしたら!」 「大丈夫です。うまくやりますから」 そう言って微笑んだ。 「待っててくださいね。 またこの場所に来ます。」 俺は頷くことしか出来ず 亮は走って行ってしまった。 _
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