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「晴明、大変よっ!」
よく通るが、晴明にしか聞こえる事のない声が、仕事場に響いた。
「太陰、いつも、ここには来るなと言っているだろう?」
「あーもー、それどころじゃないの!」
「太陰?」
震えて、なかなか話をしない太陰を見兼ねてか、傍にいた勾陣が姿を現す。
心なしか、取り乱しているようで、彼女が取り乱しているぐらいなのだから、よっぽどの事なのか。
「晴明、若菜が帰って来ない」
「・・・何?」
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