あおずきんちゃん。

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「ん・・・」 仔仔は物音で目を覚ましました。 仔仔はベッドで横になっていましたが、 なぜか服を着ていなかったのです。 おかしいな・・ と思っていると 部屋のドアが開く音がしました。 身体を起こすと そこにいたのはおばあさんではなく、 旭お兄さんだったのです。 「やあ、仔仔。気がついたか?気分はどうだ?」 旭は手に仔仔が今日 配達してきた荷物を持っていました。 そして荷物を置き、 ベッドのふちへ腰掛けました。 「あ・・旭・・どうしてここに?おばあさんは?」 仔仔は何がなんだか わかりませんでした。 旭は仔仔が子供の頃 家が近所でよく遊んでいました。 4つ年上で仔仔にとっては 憧れのお兄さんだったのです。 「おばあさんなんか初めからいないよ。ここはオレの家だから」 仔仔はさらにわからなくなりました。 「旭しかいないってことはあのおばあさんは旭ってこと?」 驚きを隠せない仔仔の様子を くすくす笑いながら眺めて 旭は持ってきた荷物を 開けはじめました。
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