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今日の荷物も
もうほとんど配達し終わり
後は森の奥に住むおばあさんに
届ける荷物だけになりました。
日も暮れてきて
薄暗くなった森は危険ですが
仔仔はこれもおばあさんのためだと
勇気を振り絞って
森の奥へと入って行きました。
暗い森の中を
しばらく歩いていると、
向こうから
オオカミのケンさんがやってきました。
なにやらうつむいて
とぼとぼ歩いています。
仔仔はケンさんに近づいて
話しかけました。
「ケンさんどうしたの?元気ないね」
「あ、仔仔か。いや、別にちょっとな・・」
ケンさんは聞かれたくなさそうに
目を反らしました。
「そんな・・ボクに何かできることない?お話聞こうか?」
ケンさんが反らした目が
とてもさみしそうに見えて、
仔仔はケンさんを
励ましてあげたくなりました。
そして仔仔とケンさんは
道から少し離れたベンチに
座ることにしました。
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