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ハルトが振り向くと、
そこにはエリカの弟のアキラが居た。
「あぁ…。お前か」
声の主を確認すると、
ハルトはまた桜に目を戻した。
「アンタも、色々大変だな。…アンタの友達…の事聞いたぜ?姉貴も家で泣いてた」
アキラはハルトの隣に立ち、
ポケットから何かを取りだした
「これ、姉貴から。」
「写真…?」
それは、江ノ島に行った時の展望台で撮った1枚の写真だった。
「姉貴曰く、これしかみんなそろって撮れた奴がなかった…。らしいですよ」
ハルトはその写真を見て
胸に引き寄せた。
「ユウジ…」
ひとひらの桜が地面に落ちると同時に、ハルトの涙も地面に落ちた。
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