返事

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でもやっぱり付き合えないから 「すみません。俺…」 「じゃあ、せめて敬語やめろよ」 同じ学年でも全然年上に見えるけど同じ年なんだよなぁ。 「いいだろ、それくらい」 神崎が淋しそうに呟く。  「あ、あぁ」 「それから、俺のこと名前で呼んで、これは命令。破ったら罰あるからな」 神崎が口角を上げふっと笑う。 なんで告白してきた人が命令してんだ?  って思ったけど、俺は断る勇気がなくて素直に頷いた。 「それから…」 まだあんのかよ 「俺…諦めないからな!!」 神崎はそう言ってすぐに俺に背を向けて帰ろうとした。 「あ!ば、罰って何?」 まだつっかえるけど、なんとかタメ口を聞けた。 「今は内緒」 神崎はまたふっと笑って帰ろうとする。 その顔にちょっとだけドキッとしたのは気のせいだ。 「気になるじゃんか、ってどこ行くんだよ神ざ…ン!?」 な、なんだ!? 神崎は俺の口を包み込むようにキスした。 「か、かん…ふ…ぁ…「海里」」 キス中に神崎が話し掛けてきた。 その声で、我に帰った。 「ど、どーゆーつもり…だ!」 つまりながらも語尾は強気で問う。 不覚にも神崎に…か、感じちゃったし…。 「罰。嫌がってる割には感じてたと思うけど?」 顔が赤く染まるのが自分でも分かって腕で顔を隠した。 「可愛い…マジで諦めない」 ドキッ 何だ、これ?
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