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「ただいま。」
18時30分。
大学教師である長男、ロックオン ストラトスがマンションに帰宅する。
「あっお帰り。ロックオン」
家に入ると、エプロンを着けたアレルヤがキッチンから顔だけを覗かせる。
「あぁただいま。」
靴を脱ぎリビングに向かうと、真剣にゲームをしているハレルヤとティエリアの姿があった。
「あっ!おい眼鏡っ!まぁたやられやがったなっ。この下手くそっ!」
「なっ!君だってさっきやられたじゃないか!あぁ。これで賞金がのこり1500…」
そんなことをいいながら真剣にPSPへ向かう2人。おそらくまたモン○ンをやっているのだろう。発売されたのは随分前なのに、よく飽きずにやっているなと感心してしまう。
…にしても、
こういう時だけ仲がいいな…あのふたり。
2人はまだロックオンに気がついていないようだ。
「あっそう言えば、スメラギさんから手紙が届いてたよ?」
アレルヤは机のうえの紙を指差す。
「ミス・スメラギからか?どれ…」
ロックオンは、机の上に乗っていた手紙を手にもち、封をあけた。
「『【MT家の皆へ】
久しぶりね。元気だったかしら?突然で悪いんだけどまた1人、そこ(ロックオン達が共同生活をしているマンションのこと。)に住むことになったの。6日につく筈だからよろしくやってあげてね(^ー^)』だとよ。また義兄弟が増えるんだな。」
ロックオンはそういって封筒に入っていた写真を眺める。そこには、黒いタンクトップに半ズボン姿で、カメラに向かって視線を送る少年がいた。
「うわっ。可愛いっ。この子本当に男の子??スッゴい華奢だし、スタイルもいいねー。」
アレルヤはロックオンの隣に立ち、写真の中の少年をまじまじと見つめる。少年は確かに少女の様だった。顔はまだ幼く、首や足も細い。
そして何より小さかった。
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