五章 虚無

2/6
32人が本棚に入れています
本棚に追加
/170ページ
樫舞と別れを告げ、学級を飛び出し、ミク(と僕)のマンションの前。 言い忘れてたかもしれないから一応言っとく。 音無深玖は、かなりのお嬢様である。 マンションだって高層だし、地下があって、地下には喫茶店や本屋がある。 だから、部屋もバカみたいに広い。 僕は、エレベーターのボタンを押す。 ミクお嬢様の部屋は、七階だ。 赤いランプが点灯して、扉が開く。 「いてっ」 黒い影がぶつかってくる。 全く、近頃は失礼な人間ばかりだ。 僕はエレベーターに乗った。
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!