だって、好きだから。

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『やっぱ里央はかわいーなぁ』 今の今までうるうるだった声音を通常モードに戻して言うと、里央は途端にぷぅとむくれた。 「かぁけぇるぅ~~!?」 『いいじゃない。オレと一緒に居たいでしょ?学校行くときも帰るときも、これからはずっと一緒だよ??』 嬉しいでしょ?と囁くと、嬉しくないとは口が裂けても言えない里央は、むぅと困り顔を作ってみせた。 「なんでそんな意地悪するのだ……??」 完敗した里央が恨めしそうに唇を尖らせた。 意地悪なんて、してるつもり、ないんだけど。 ただ一緒に居たくって、許可をもらうために全力投球してみただけなんだけど。 でも改めてどうしてなんだと訊かれたら、やっぱり答えはこれしかない。 『だって里央が好きだから』 オプションは、一番に飛び切りの笑顔を。 知ってるよ? 里央がこの顔にだけは、勝てないってコト。  
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