アンタなんかに負けねぇし。

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霊体って言うのはちょっと味気ないもんで、視覚と聴覚以外の感覚はどことなく薄ぼんやりとしている。 触ってるのはわかるし、硬いのか柔らかいのかぐらいは見当もつくんだけど、温度とか質感とか、そういう大事な情報は手に入らないわけで。 だからってちゃんと触ろうとすると、すり抜ける。 ほら、切ないでしょ? だけどまあ、そこそこには満足。 里央の寝顔は、見つめられるし。 触れたいって意思を、伝えることは出来るから。  
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