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『ねぇ里央』
「なんなのだ??」
内緒話のボリュームが。
『オレってば、見えちゃってるみたい?』
「なっ……」
ノーマルボリュームになりかけたのを、どうにか押えて。
里央が、千祐を凝視する。
千祐は、オレを凝視する。
オレは、里央を見上げてる。
ちょっとばかり不可思議な、トライアングル。
って言うか、見えてるなら話しは早い。
『ねぇ、聞こえてる?』
里央が息を詰めたのが伝わってくる。
「……あぁ」
恐る恐ると言った応えに、しめたと口角を持ち上げた。
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