だって、好きだから。

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ガクン、と勢い良く頭が振れた振動で目が覚めた。 校門の門柱から落下、という事態は危うく免れたらしい。 起き抜けの頭はまだ眠りたがっていて、ぼんやりかすみがかってる。 ぱしぱし瞼をしばたいて、ふわ~~と大きく欠伸を一つ。 涙の滲んだ目元を乱暴に拭って、とりあえず大きく伸びをした。 ぼんやり頭も、多少はしゃっきり。 どうも最近、疲れが抜けなくて困る。 若い身空でなぁに言ってんだかって、自分でも思うけどね。 あふともひとつ欠伸をこぼして、オレはスリリングなお昼寝モードから離脱した。 校門から見て正面の、校舎中央に据えられたつまんない時計が指す時刻は、チラリと確認したところ午後の3時少し過ぎ。 帰りのホームルームってやつも終わって、ちらほら生徒が吐き出され始めてる。 オレの愛しい里央ちゃんも、そろそろ教室出る頃じゃない? 驚くかな、驚くよね。 さっきまでの退屈はどこへやら、とたんにうずうず心が弾む。  
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