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『アンタなんかに認めてもらわなくたって、立派にオレは里央の彼氏だっつーのっ!』
叫び返して、うっとり千祐を見つめてた里央の注意を引く。
『明日から学校、憑いて行くから』
にっこり笑顔の宣言に、里央はきゅうと眉根を寄せる。
「どういう意味なのだ??」
『授業受けてる間も、ずっと一緒に居てあげる』
「……あたしが信じられないのか?」
希望ではなく決定事項として宣言したオレへの不服そうな問いかけは、もちろん即刻全面却下。
里央のこと愛しちゃってて、しかも里央好みにプリティで、その上生きてる生身の男を、傍にぽんと置いとけるわけないじゃない。
『信じらんないのは里央じゃなくて千祐。コイツが1日中里央の傍に居るってわかってて、オレが家で大人しくなんてしてられるわけないじゃない』
全く引かない構えのオレに、里央は諦めのため息を、1つ。
それで話しは、決まったみたい。
オレの心は、<コイツにだけは、絶対負けない>。
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