16人が本棚に入れています
本棚に追加
どーして寝不足のオレさまが、ふかふかベッドではなく高校の門柱なんてデンジャラスな場所(そーでもないけど)に大人しく座ってんのかって言うと、それは一重に里央を待つため。
桐咲 里央(きりさき りお)。
オレがべったべたに惚れ込んじゃってる、絶世の美……っていうよりキュートな感じの女の子。
隔世遺伝のチョコレート色の髪は背中に掛かるサラッサラのストレート。
意志の強さがまんま表れたきっぱりした眉が与えるきつい印象を、その下にある色素の薄いどんぐりまなこがいい感じにやぁらかくしてくれてる。
赤より淡くほんのり色づいた唇は甘そうで、まるで特別なお菓子みたい。
そうそうお目にかかれないレベルの可愛さは、だれかれ構わず見せびらかして歩きたいんだけど、もったいなくて外になんか出したくない、とも思っちゃう。
矛盾しててもおおいに結構。
そのぐらい里央は可愛いんです。
高校2年で、11月現在16才の早生まれ。
身長は平均をややオーバー気味の163センチで、まぁ正直……悔しいし羨ましい。
自分の彼女を見上げてるのって、男としてどーよって、思うわけですよ。
オレももうじき成長期、だとは思うんだけど、ね。
ちなみにオレは、倉本 翔(くらもと かける)、記憶によれば14才。
動物にたとえるならにゃんこな感じで、冷めたつり目がたまらないと、年上のお姉さま方に大好評。にっこり笑えば、おばさま方にもモッテモテ。
赤い唇とつやつやふにふにのほっぺがセールスポイント、って感じかな。
可愛さではイイ線行ってると思うんだよね。
女顔のどこが悪いの?って言うのがオレの持論。
だってそれが里央の好みに合ったんだから、ノープロブレム。
最初のコメントを投稿しよう!