さよならは言わない。

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「里央」 少しだけ身体を離して、呼びかけで顔を上げさせて、触れるだけのキスを贈った。 絶対に甘いと信じていた淡い色の唇は、切ないくらいにやっぱり甘い。 お子様みたいなキスの後、お子様みたいな問いかけを。 「オレのこと、好き??」 最後に、聴いておきたいじゃない。 「……好きなのだ、大好きなのだっ!!」 ありったけをぶつけるような告白。 重たくて、心地いい愛情。 ヤバイね、すっごい幸せ。 「間違いなく、天国に逝けそう」 冗談には、これっぽっちもなってないんだけど。 最後のセリフは、なにがいいだろ。 最期は、やっぱり。  
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