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物心ついた頃には僕は空に浮かぶ国にすんでいた。
国といっても、空の中に散らばる雲の中に電磁バリアで覆われた島状の建造物もしくは船が浮かんでいる感じであった。
そう、まるでラピュタを彷彿させるような感じ…
僕はその世界中に散らばるエアリア共和国の第七空域区、旧日本列島上空にある島に住んでいた。
両親は地上の環境を調査するための調査隊に所属していた。
そして8年前の調査に出た時…
―8年前
「地上探査機、フロンティア号ならびにリカバリー号、聞こえますか?」
管制室に響く声は喜びに満ちあふれていた。
『こちら、フロンティア、通信、速度ともに良好、計器に異常ありません』
『こちら、リカバリー、こちらも異常なし』
「では,調査を開始してください」
『こちらフロンティア、了解しました、生物探知システム、気象観測システム、大気中化学物質観測システム起動、データ転送開始します』
「了解、データ受信確認」
『こちらリカバリー、こちらも調査開始します、飛翔物探知システム、大地構成元素分析システム、短波及び長波ソナーを展開、宇宙線関知システム、水関知システム、サーモシステムを起動、データ転送開始します』
「データ受信確認、調査継続してください」
『『了解』』
管制室の主モニターには数値化され、データ化された画像が刻々と表示されていた。
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