第一章:はじまり

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「こちら管制室、フロンティア号、リカバリー号、応答願います」 『こちらフロンティアどうぞ』 『同じく、リカバリー、どうぞ』 「外部船底部分に温度上昇が見られるため、問題がないかチェックをお願いします」 『こちらフロンティア、了解しました、すぐに調べます』 『リカバリーも了解しました、調べます』 そういって、二つの船から船内のスキャン画像と数値が送られてきた。 「主任、船内及び外部の映像を主モニターに回してもらえるか?」 大佐が言った。 「船内ならびに外部の映像、主モニターに回します」 モニターに映し出されたのは普段道理に行動する隊員たちと、一面が赤茶けて荒涼とした大地だった。 「問題なさそうですね…」 主任がそう呟いたとき… ビーッ!ビーッ!… と警告音が流れ、主モニターに [警告] warning [警告] と赤字が点滅した。 「どうした!」 「外部船底部分の温度が急激に上昇!融解まであと200℃!」 「こちら管制室、フロンティア、リカバリー、応答願います」 『フロンティア、トラブル発生!、船体温度急激上昇!』 『リカバリー、トラブル発生!船体温度上昇!』 「両船とも調査を緊急中止!直ちに安全高度まで上昇してください!」 「船体温度さらに上昇!融解まで150℃!」 『こちらフロンティア、出力最大でも上昇出来ません!』 「なんだって?!」 管制室内は騒然となった。 「現状報告!」 「フロンティア、リカバリー共に反重力エンジン及び推進装置はフル稼働しています!外部からの圧力もありません!」 「主任!融解温度ギリギリです」 「通信装置に不具合発生!」 一瞬にして修羅場と化した管制室、しかし騒然としているのはここだけではなかった。 .
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