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「誰だここで閑古鳥を飼ってる奴は!!」
珠塚高校3F校舎の一番上端に存在する生徒会室兼SSSクラブ部室に入るなり俺は叫んだ。SSSクラブ入部試験の企画を練るため渋々ではあるが来てみたのだ。なのにこの有り様は…っ!!
「しょうがないだろ~生徒会役員は2人しかいないんだから✨」
能天気な返事が生徒会長の席からのんびりと聞こえてきた。
「お前が犯人かぁっ!!」
能天気な返事をしやがった兄貴は、俺の呆れと怒りの入り交じった叫びに心外だとばかりに顔をしかめた。
「酷い言われようだな。これでも俺はみんなの指示を得て生徒会長の席に就いたんだ。本来ここには3年生がいるはずだろう?」
む…確かにそうだ…。滅多に1年生が生徒会長選挙に出馬することもなければ当選することも珍しいだろう。言い返せない…。
「ま、面倒なだけなんだって♪気にするこたぁ~ない」
ふと頷きかけて気づく。むしろそっちの方がやばいんじゃねぇの?
色々言いたいことがあったがありすぎて言葉に詰まった。何と言ってくれようか…。
ずばんっ!!
思案にくれる俺の背後でいきなりスゴい音をたてて観音開きの扉が開いた。
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