プロローグ

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「今日ここに、青春を精一杯青春するためのクラブ“SSSクラブ(スリーエスクラブ)”を設立することを宣言する!!」 俺は唖然とした。 入学式という神聖な儀式ともいえるこの状況で…一体どこのどいつがこんなことを言うだろう? 「ちなみに…1年5組18番亘深夜(わたりしんや)くん!!親愛なる我が弟よ!!」 やめてくれ!!こっちを見るな!!あ~…みんな見てるよ…俺のこと… 馬鹿兄のとんでも発言に加えこの仕打ち… これ以上何も起こらないでくれと願わずにいられようか…いや、いられまい。 「君は副部長として登録済みだから安心するように!!これからみんなで青春しようぜ!!」 『うおおおお!!』 後ろにいる在校生がむちゃくちゃ盛り上がっている声を聞きながら、これからの高校生活に俺は一抹の不安を覚えたのだった。
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