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我の毛根が死に、来年にはつるっぱげ。それは嫌すぎる! 女のままより辛いではないか。
我の髪の将来性を心配しつつ、過ぎたことはしょうがないと腹を括った。
人間いつしかハゲる! 早いか遅いかではないか! ならば別に気にするべくもない。
さて、いい加減着替えよう。寝間着のままでは学校に行けぬからな。
待てよ……。それって我は女服を着ていった方が良いのか? おお、ということは公然と女性の下着を身につけたり、スカートを履いても逮捕されないのか!
女も良いかもしれない。そう思って我は胸を揉んだ。
とりあえず歯を磨いたり顔を洗った後に、姉上の部屋に押し入った。
姉上はスースーと寝息をたてていた。姉上は我と同じ遺伝子があるのか? と思うほどの絶世の美女だ。しかしながら女ヴァージョンの我を見るとやはり同じ血族なのだなあと思える。
姉上は大和撫子的美女だ。美しい黒髪と、キリリとした細い目。さらに優雅なたち振る舞いが道行く人を虜にしているらしい。
そんな姉上の衣服を拝借する。
寝ているとは都合がよい。姉上は性格も良いが、流石にこれは快く、とはいかぬであろう。
我は頼んだ瞬間逝くのであろう。
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