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「そうなのか! よし、妹よ! 余がこーでぃねいとをしてやろう」
そんなことを言ってきた。
「いや、我は己の力で乗り切ってみせます。大丈夫です」
乗り切るとは自分で言っても良くわからぬが、まあ意味は伝わっただろうしよしとしよう。
「ふむ、それにしても妹よ。随分と綺麗な肌をしておるのう。余の肌より美しく、キメが細かい。それにその愛らしい顔。ふふっなかなかどうして……そそられる」
ピキーン。そんな音がこの空間に流れたような気がした。姉上……。まさかそんなことが……。どうりで彼氏ができないと。
「姉上? 勝手に選ばせてもらってよいか?」
「ん? ああ、では余の服を好きに選ぶがよい。ついでに余も好きにするがよい」
姉上より正式に許可が出たので我は服の選別に勤しんだ。
色々と無視した。
結果として選んだのは、紺のスカートと白のキャミソールに緑色の無地のコートを羽織ることにした。
ついでに姉上の部屋から黄色のヘアバンドを拝借しておいた。これは完全に我の趣味になるが、この長い黒髪を一つ結びにすることにした。
いわゆるポニーテールというやつだ。
我はあれが大好きだ。ポニーテールは人類が生み出した至高の髪型だ!
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