女になった

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 ぎこちなさは残るものの、無事、ポニーテールにする事ができた。  鏡で一回転して確認した。予想以上に似合っていて驚いた。胸を揉んだ。  そういえば胸を揉んでいるのが恥ずかしいのか顔が紅くなっていた。これはこれで可愛いな、と思った。  胸を揉んだ。  遂に家から出て学校に向かう。ためらいはあったが、外に出て見ればまあ案外平気だった。  むしろ興奮した。  さて、我は友人宅へ足を運ばねばならない。俗に言う待ち合わせである。友の反応が楽しみだ。  一際目立つ、という程豪華でもなく、かと言ってマンション等ではない一戸建ての家。  屋根が茶塗りで外壁は白。ところどころ塗装が剥げているがまあそこは築うん年というあれだろう。  奴は外で待っていた。まあいつもそうなのだが……。 「おはよう。鈴木」  オーソドックスに手を挙げて朝の挨拶をした。  鈴木は我に気づき、近づいてきた。 「おはようございます。素敵なお嬢様。本日はお日柄も良く、いえ、そんなことはどうでもいいですね。そう、ずばり俺が知りたいのはあなたがわたくし鈴木白道(すずきしろみち)の名字を知っていたことです。俺に気があるんですか? 結婚を前提につきあいますか? むしろ明日はハネムーンですかあああああ!」  ……とりあえずひいた。
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