松半

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「僕の勝ち♪」 「お前は反則負けだろ…。」 マックスが先に校門に着いたのは、誰もが予想できる様な賭けだろう。 ニコニコ楽しそうに言う顔を見れば、俺は不機嫌そうに眉に皺を寄せて言った。 「そうかな?そうでもないよ。そんなに距離だってあいてなかったしさ。」 「だからってお前には奢んないからな、今月はコミック代とかあるからピンチなんだって。」 「え―…じゃあ。」 ぐいっと腕を引っ張られて、俺はそのままマックスの方へと引き寄せられ、思わず瞑った目を開ければマックスの顔が目の前にあり、自分の唇には温かさがり…、事が一瞬理解出来なかったが、理解した瞬間、一気に自分の体温が上がるのを感じた。 「っ…!お前っ…ここ外っ…!」 「誰が見てたっていいんじゃない?ごちそうさま♪」 意地悪な笑みを浮かべて俺に向かって言い、くるりっと回れ右をすれば、俺に手を差し伸べた。 「何固まってんのさ?帰ろう♪」 差し伸べられた手に、俺の手が乗れば、ギュッと握られそのまま俺を引っ張り歩き出した。 あったかい。 「マックスの…バカヤロー。」 「え…何?次は部活中に?別に良いよ?半田意外に大胆だn…」 「いや…ごめんなさい、なんでもないです。」 繋いだ手だけで、すっごく嬉しいのは、 お前がすっごく好きだから… なのかな…? 「真一の手、離したりしないからね?と言うか離してあげない。」 「………う、うれしい…か…な。」 「よしよし。素直が一番だよ。じゃあ帰りは半田の家でご飯食べて帰ろう。」 「勝手に決めんなよ。」 「だめなの?」 「いや、良いけど…。」 好きで仕方ないから 俺も離さない。 俺も離したくない。 …口には絶対に出してやらないけど。
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