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後藤に完膚無きまでに存在無視されていじける俺に、
佐久間が笑いかけた。
『でも、谷村も同じクラスじゃない?』
誰と?とは言わない。
佐久間が声を掛ける。
『あっ!菫ー!すーみーれ!こっちこっちー』
呼ばれてやってきた長身美女は、
俺の顔を見て自分の頬を赤らめた。
『あ……谷。おはよっ』
素敵に空気を読まないで佐久間が割り込んだ。
『菫聞いてー!うちらみーんなまたクラス一緒なのー!!』
『えっ、ほんと?!』
『うん。
菫の彼氏の方とも、一緒』
その瞬間、俺は顔が熱くなるのを感じた。
『やったね』
照れて少し困った顔の菫が俺に笑いかける。
なぜなら、
俺が菫の彼氏だから。
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