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ある女の子の家に、仏壇のある部屋がありました
普段はお供えもせず
お彼岸やお盆以外、扉はしめきったままになっていました
女の子が大きくなると部屋が欲しいと言いました
両親は【使っていないから】と言い、仏壇のある部屋を片付けて使うことになりました
女の子は気持ちが悪いと嫌がりましたが他に部屋がないので諦めて仏壇の部屋を自分の部屋にしました
ある夜に寝ていた女の子が目を覚ますと足元の向こうで白いものがぼんやりと光っていますよく見るとそれは鎧をつけた侍や古めかしい衣装を着た大人達でした
女の子は怖くてベッドの上で震えていると侍がこちらに向かって歩いてきます
そして侍はゆっくりと女の子の顔をさわりました
まるで石のように冷たい手です
ところが不思議なことにスーッと気持ちが落ち着いたのです
ゆっくりと侍の声が聞こえてきました
【私たちはお前の先祖です。誰も仏壇を拝んでくれないのでとても悲しい思いをしています。せめて水だけでもお供えしてくれないでしょうか】
翌朝、女の子は家族に昨日の話をし、毎日欠かさず仏壇にお供えするようになりました
それからは不思議なことに、お供えした水が空っぽになっていることがあるそうです
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