アップセット

練習試合

『自分なかなか巧いな』

ﾏｯﾁｱｯﾌﾟしていると話しかけてきた。

和巳と同じぐらいありそうだけど細い。しかし、細い体とは思えないほど力があった。

高校入学したときに和巳は190になっていた。俺は185で止まってしまっていた。

『俺の名前は藤や。よろしく。』

今までついていたＣとはﾚﾍﾞﾙが違った。一歩が速い。

さらに大きい。ついていくのが精一杯だった。

あと２人も藤と同じﾚﾍﾞﾙぐらいあるだろう。

自分の事で手いっぱいになっていて、ｶﾊﾞｰ出来るほど余裕はなかった。