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紫「無駄よ、今の貴方じゃ、私にかすり傷一つ付けられない。」
空人「くそ……!何で、何でこんな……!」
悔しい、凄く悔しい。
紫「…………貴方、パラレルワールドを信じる?」
空人「平行世界、並行か?信じない訳じゃないが、想像はしにくい。」
んなこと、関係あるのかよ。紫は、それを見透かしたように、また、ニヤリ、と笑った。
紫「平行世界の貴方は、私と一緒に幻想郷に来たわ。」
空人「う、嘘だ!」
紫「嘘じゃない。あそこで、どんな選択をしようと、貴方は幻想郷に現れる。勿論、この世界でもよ。三日後、ある場所で、幻想入りする。」
何だよこいつ……なんなんだよ!見透かしたように話して、なんでも知っているかの様に話して!
空人「お、お前は何なんだ……?」
紫「私は、賢者と呼ばれてる。」
空人「その、幻想郷とやらに入る以外の選択は無いのか。」
紫「無いわ。」
何だよ、その運命は。だが、何にしろ、受動的なそれは、絶対嫌だ。
空人「だったら、もう連れていってくれ。」
紫「だめ。そんな投げやりな意志なら、まだ死んだ方がいいわ。」
空人「つれてけよ、ババア!」
紫の笑顔にヒビが入った。
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