『時計』

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大岡源一郎のドラムがリズムの要だ。 強弱も緩急も、音色の違いも完璧に使いこなす彼のドラムは、まさしく感情あるドラムだ。 ベースの共演に頼らずとも、ドラム一本で喜びも悲しみも、強さも弱さも、すべてのリズムを鮮やかに表現する。 では海北大輔の奏でるベースは何をするのかと言えば、メロディを奏でるのである。「リズムを刻む」どころか、その演奏はどこまでもメロディアスだ。 「目立たずにメロディを下から支える」というより、ばっちり前衛で目立ってしまう。 正直に言って、歌の伴奏はドラムとベースだけで十分にこなしている。
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