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「俺、消えるから」 「どうしてですか!?雅さん!」 「…飽きた。」 そう言って、後ろを振り向かずにリセの溜まり場から去った。 リセはこの辺りでNo.1のチームになった。 その総長が俺。だった。 リセは、元々チーム争いに敗れた奴らを集めて作ったチーム。 だからみんな弱い奴ばっかだった。 けど、俺がメンバーを鍛えて、他のチームと戦ってるうちに、No.1になったんだ。 みんな強くなった。 自分を守り、大切な人を守れるように。 ならばリセはもう必要ない。 …俺はいらない。 リセは居心地がよかったし、離れるのが少し悔やまれる、と言ったのが本心だけど。 けれど、そうもいってられないんだ。
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