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流華のバイバイを背に、教室まで小走りで帰る。 …憂弥先輩、来たかな…? ガラッ 日が落ちる教室に、人影があった。 明るい髪色が、赤に染まっていて、キラキラ光っている。 「なんで、」 「ん?カバンが残ってたから」 「それが…俺のじゃなかったら?」 「…俺は、珀くんは絶対いるだろうな、って思ってたから…かな。」 「…」 「ま、うん。というわけでケータイかして?」 初めてみる憂弥先輩のあっけからんとした笑顔に気が抜けた。
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