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流石に担任も、その勢いには負けるのか、慌てて皆を宥める。
「静かにしろ、その時の話はしただろうが。と言うか誰だ! 抱かれた時の感想などを要求しおったのは!」
凄まじい剣幕で怒鳴ってしまう。
顔は何処となく朱色を帯びている。
(ならば今度は寝屋にでも誘ってみるか)
リオンはその会話の中、本気で考える。
そうしたら、爆発する事は間違いない。
勿論、リオンにはそう言った経験はある。
無いと言った方がおかしいだろう。五百年も生きて来たのに、経験がないとするのならそれはおかしい。
当然、生徒達からは笑いが起きる。
「と、とにかく、気をつけるように! 以上!」
それを言った途端に、担任は逃げ出す。
一学期最後のホームルームが終わった事により、生徒達は思い思いの行動をする。
席を立ち、荷物を片手に仲間とともに、教室を出て行く。
寮住まいの人が多いので、大抵実家に帰る人が多いのだが。
当然、ファイやワルキ達も実家に帰る。
リオンには帰る家がないので、当然寮に残る事が前提になるのだが。
「ということで帰るぞ」
リオンはファイに向かって帰宅しようと声をかける。
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