5769人が本棚に入れています
本棚に追加
/345ページ
確かに、ここ最近リオン達と行動を共にする事が多かった事は、自覚している。
それもこれも、ファイがリオンの隣から離れない事が悪いのだ。
「それとどう関係しているのよ」
「あんたも、リオンの秘密を知っているんじゃ無いの?」
「……知らないわよ。知っていたとしても、教えられる訳無いでしょう」
やれやれ、と溜息を吐きながらカレナは答える。
「知っているのね?」
「知らないわよ」
彼女の執着の理由はそこか……。
カレナはつかれた様に息を吐いた。
「まあ、気の済むまで調べたらいいじゃ無い。そう簡単にわかるとは思わないけど、頑張って」
「ええ!」
カレナの言葉に力強くうなずくと、そのまま走ってリオン達の跡を追って行ってしまった。
「お嬢様、宜しかったので?」
「構わないわよ。仕方ない事だし」
内心では、あの一癖も二癖もあるリオンが慌てる所を想像しながら、従者の問いに、彼女はそう答えた。
最初のコメントを投稿しよう!