act.ONE

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タクトの追放されたワケを聞いたリアは、悲しくなり俯いた。 溢れる涙が零れないように…。 「タクトが正しいか、彼らが正しいのか、そんなこと私たちには決められないけど…仲間を信じられないなんて、悲しすぎるっ…! 妖精界の人たちは、最後まで祈ってくれた。 祈りだけじゃ救われないこともあるけど、少なくても私は嬉しかった! 規律、禁忌、罪…何がいけないのでしょうか? 世界とは誰なの…? 誰がいけないと決めるのでしょう? 私たちが生きるこの世界には、まだ土の中に希望が埋まったままのようです…。」 「リア…」 「ごめんなさいっ、でも何だか悲しくて…」 タクトはリアを優しく抱きしめた。 「タクト…?」 「リアは本当に優しいな…。 君の、その蒼い瞳には君だけの世界が存在してるようだ。 吸い込まれそうな、不思議な深い海みたいな瞳だ」 タクトはリアと密着したまま、リアの透き通る瞳を見つめた。 必然とリアもタクトと目を合わせてしまう。 しかし、目が離せない。 「綺麗だ、リア」 「タ…ク、ト…?」 タクトはリアに顔を近づける。 少しでも動けば唇が触れそう、という表現をよくするがそこまでではないようだ。 しかし、タクトが少しでもリアの身長に合わせて屈めば、その表現が現実となる。 しかし、その雰囲気はひとりの少女によって、一気に崩れ去るのだった。 「あんたたち、通路のど真ん中で純愛ラブストーリー作ってんじゃないわよ」 「「っ!?//」」
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