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「あたしの名前はマリア・シンフォニー!
よろしく、リア姫ちゃん♪」
「あ、えと…よろしくお願いします」
「うん、うん!
やっぱし金髪美少女は素敵♪」
マリアと名乗る少女は通路で出会うなり、リアの手を引いてスラムまで来てしまった。
リアを連れて行かれたタクトはついて行くしかなく、走る度に「リアを離せ!!」とヤキモチぎみに叫んでいた、気がする。
「で、オレはタク…」
「あー、野郎はどうでもいいの!
しかも…悪魔なんてさ、まじアリエナイ。
てか、追放者?反逆者?罪人?」
マリアは初めて会ったというのに、タクトを嫌っているご様子で先程から嫌味連発なのだ。
リアはその状況になる度に、はらはらオロオロし少し可愛い状態に。
リアとタクトはマリアの家に泊めてもらえることになり(マリア命令)、ふたりはとりあえず、スラムを歩いてみることにした。
ちなみにマリアはお仕事らしく、リアを散々抱きしめると出かけて行った。
「図書館、行ってみようか?」
「え」
「ここは色んな種族の本が揃ってるし、私が知りたい情報もタクトが思い出したい情報の手掛かりが見つかるかもですし…ね?」
「あ、あぁ、そうだな//」
タクトはリアの最後の「ね?」という、首を傾げる仕草にノックダウンぎりぎりのようだ。
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