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・・・・・・?
いまの声・・・・・・カスやん?
しかし俺の側には、岡崎と取り巻きA・B、そして“奴隷”の女の子たちしかいない。
――幻聴か?
すると、
――殴るべき人間は他にいるでしょ? てゆうか、アンタが岡崎の魔の手からサユリちゃん守んなくてどうするの!――
――それは、もう一人の自分。
いまここにカスやんがいたら言うであろうことを、俺に伝えるための。
カスやんがなんで消えたのか。
そして、なんでフライパンだけ残していったのか。
今なら少し、解る気がする。
――自分の愛する女性ぐらい、自分で守ってみなさいよ!!――
カスやんならきっと、そう言うはずだ。
サユリちゃんを――あの笑顔を守るために、俺がなすべきこと。
それは俺が“奴隷”たちにその身を差し出してしまうことではなく。
岡崎の被害者たる“奴隷”の女の子たちを振りほどいて逃げ出すことでもなく。
――そう、俺にはまだここで、やるべきことがある。
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