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学校に到着。
上履きに履き替えて教室に向かう。
「オハヨー」
桜か。
「あ、結婚するんだっけ?」
私は後で明彦を叩きのめす事にした。
「そうなんですよぉ。今日も朝ご飯を一緒に食べてぇ、一緒に昼ご飯も食べてぇ、一緒に晩ご飯も食べてぇ、そして夜食に僕が倉橋さんを食べようと考えてます」
そうか口に出さない方がいいな。
ここは廊下だ。生徒が沢山いるんだぞ。勘違いされてはたまらん。
「へぇ~、たった一日でねぇ」
「信じてるのか?」
「んーん」
と桜は首を横に振った。
「そうかならいい」
コイツが信じていようがいまいが、私には関係ない。周りが勝手に勘違いするだけだ。さっきと違う事を言ってる気がするが、もうそれでいい。
「昨日電話したんだけど」
「壊れたんだ。まて新しいのがある」
私は九該に貰った携帯を取り出して、桜と赤外線通信をした。
「あ、倉橋さん、僕も!」
「ん? お前が買ってきたんだから既にしたものかと思ったんだが」
「忘れてたんです」
「そうか、まあいい」
どうせ私が教えなくても桜が教えるだろう。
「フフフ、これで毎日倉橋さんと――」
「緊急の用件以外は連絡するなよ」
と念を押してから私は教室に入った。
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